解決事件簿

事件の内容や犯人を公開します。

JA 1億円窃盗

 

母が盗んだ1億円 息子はキャバクラ、旅行、札束ピラミッドに

2018年6月、千葉県にあるJAとうかつ中央松戸南支店で現金約1億円が盗み出された。
窃盗罪で逮捕・起訴されたのは、当時係長を務めていた松永かおり被告(54)。
支店内の金庫から、約1年間にわたり、数百万円ずつを盗み出していたとされる。

逮捕・起訴された母・松永かおり被告

金融機関の支店職員による金の使い込み。これだけなら珍しい事件ではない。
しかし、耳を疑うのは、その金の行き先だった。

かおり被告は盗み出した現金を息子の西弘樹被告(22)に渡し、弘樹被告は、この金でキャバクラ通いや、沖縄旅行など、豪遊を繰り返していたのだ。
さらに母親から手にした金を、ピラミッドのように積み上げて、遊ぶ姿もあった。
弘樹被告も盗んだ金と知りながら現金を受け取ったとして、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)で逮捕・起訴された。

一体なぜ母親は犯罪に手を染めてしまったのか。
取材で見えてきたのは、息子に対する歪んだ愛情だ。

息子の豪遊 知らぬは母ばかり

裁判などによると、母・かおり被告が、息子の弘樹被告に金を渡すようになったのは、JAから現金を盗み出し始める、さらに1年ほど前だったとされる。
当時、大学生だった弘樹被告は「大学の研究費で金が必要」などと嘘をついて、かおり被告に現金を要求していた。

その額は10万円単位から始まった。
弘樹被告は、キャバクラやガールズバーに行き、酒をおごりまくった。
気に入った女性には高額のプレゼントを渡したり、旅行に連れていったりもした。
さらに、友人らを飲みに誘う際には、金を渡して付き合わせ、何度も酒をおごり、とにかく金を使いまくったという。

そんな息子のために、かおり被告は職場の同僚などに金を借りて要求に応えていたが、次第に息子の要求はエスカレートし、気が付けば要求金額は数百万円単位になっていた。
かおり被告も、同僚に金を返せなくなり、首が回らなくなっていた。

そんな時に起きたのが、職場の人事異動だった。
職場の金庫の金を、事実上、かおり被告が管理できるようになったのだ。
数百万円もの要求に応えようと、かおり被告は金庫の金に手をつけるようになったとされる。

真面目だった勤務態度

高校卒業後、JAに就職したかおり被告。
職場での態度は「真面目」で、支店ではナンバー3のポストとなる係長に昇進した。

一方の弘樹被告は、勉強が得意ではなく、大学でも、卒業に必要な単位が取れなかった。
こうした学業態度を、弘樹被告の父親は厳しく叱責した。
これ以降、息子の教育はかおり被告に一任され、夫に相談することもできなくなったようになったという。

かおり被告は、息子から金を要求されても「これで大学が卒業できるなら」と息子の将来を心配し、思いやる気持ちで犯行に及んでいたという。

友人からも、誰かに相談した方が良いとアドバイスを受けていたものの、かおり被告は、誰にも相談はできなかったとされる。
逮捕後も「息子のことを信じている」と供述していたという。

現金を抜き取った袋に、元々入っていた金額を記入(画像は、犯行に使われた実際の袋)

法廷で友人に「2年間」とピースサイン

現在、2人の裁判が行われているが、かおり被告は現金9633万円を盗んだことを認めている一方で、弘樹被告は黙秘している。

しかし、私たちは、初公判の法廷での弘樹被告の行動に目を疑った。
傍聴席に友人を見つけると、ピースサインをして小声で「2年間」とささやいたのだ。

2年で出てくるという意味なのだろう。
歪んだ愛情を注がれた息子は、自らの罪に、そして母親の想いに、向き合うつもりはないように見える。

引用元

https://www.fnn.jp/posts/00406480HDK

息子も息子だし、親も親と思うかと思います。

これに関しては何とも言えませんがなんだか心配になりますね。息子のその後が心配になります。